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プレスリリースが行われました【H25年度健康調査分析結果】

2015/07/21 ニュース

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平成27年6月3日、臨床研究・疫学研究部門の丹野高三副部門長らが、平成25年度の健康調査でご協力いただいた約8千名のデータを分析した結果を発表しました。分析から、気分が落ち込むなど抑うつ傾向の方は全体の約27%で、若い世代に多くみられること、また、震災を思い出すことで生活に支障が出るなど外傷後ストレス反応(PTSR)の疑いがある方は全体の約3%で、高齢になるほど割合が高くなっていることが示されました。

平成25年度の国民生活基礎調査は対象の抽出方法などが異なっており、単純比較はできませんが、被災地の住民は全国に比べこころの健康に問題を抱えている方が多い傾向にあることも分かりました。

また、震災後に増加した心不全(NT-proBNP)や腎臓疾患は、震災前の調査と比べ大きな差は見受けられませんでした。

震災から2年を経ても、こころの健康に問題を抱えている人が一定の割合で認められ、年齢差もあることが確認できました。心理的なストレスといっても、震災直後のものや、その後の生活によるものなど、原因は様々です。結果の分析を進め、それらの要因や震災ストレスと発病の関連性などを明らかにし、被災地の医療復興につなげていきます。