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須藤特命准教授らの論文が国際遺伝疫学協会の専⾨誌 Genetic Epidemiology に掲載されました

2025/03/07 ニュース

当機構 生体情報解析部門の須藤洋一 特命准教授、部門長の清水厚志 教授らの研究グループは、ポリジェニックスコア(PGS)による病気リスクの推定を少人数でも信頼できる形で行うための手法を開発しました。
PGSによる発症リスクの表し方は、一般的に、「集団の中で自分のPGSがどのくらいの高さにあり、その高さにあると、標準的なPGSを持つ方々と比べて何倍病気になりやすいのか」、という形で表します。つまり、集団のPGSと自分のPGSをきちんと比べないと正しいリスクが算出できませんが、このとき、どのようなことに注意して比べるべきかなど、細かい部分が十分に検証されていませんでした。
研究グループが調べたところ、信頼性の高いリスク計算に大切なものは、1)一般集団から、できるだけ多人数のPGSを得て比較すること、2)一般集団のPGSと自分のPGSが同じ多型を利用して計算されていること、の少なくとも2点あることがわかりました。
PGSは病気予防の目的で利用が期待されており、当機構も含め、世界中で検証が進められています。PGSに基づいた病気のリスクを受け取った方が、生活習慣の改善など、自身の病気予防に役立ててもらうためには、そもそもPGSが信頼性の高い形で計算されていることが前提になります。今回の結果は、その信頼性を確保するために必要な、2つの要点を明確に示したものになります。

この成果は2025年1月30日づけで国際遺伝疫学協会 (International Genetic Epidemiology Society, IGES)の専門誌 Genetic Epidemiology に掲載されました。

詳細は「研究業績」をご覧ください。